旧ミニ(インジェクション)のOBDを自分で行う

メモ    8 
2017/0801

ローバーのインジェクションミニ(1.3i)のOBDを、PCとかAndorid機で行うためのメモ。

0.インジェクションミニ(1.3i)のOBD診断のための基本。

インジェクションミニのエンジンルームにある、診断機接続用3ピンカプラは、MEMS(Modular Engine Management System)と呼ばれる5V TTLレベルのシリアル通信。
ローバー独自の通信規格なんで糞。
インジェクションミニのMEMSのバージョンは、MEMS 1.6。
あとはググれ。

ODB診断用のアプリ

PC(Windows or Linux)なら、MEMSGauge
Android用なら、MEMS_Diag

ただし、Android機は、USBホスト接続(OTG)に対応してないと、シリアル接続できないんで、
GSMArena.comで、自機のスペックチェック(COMMS の USB の項に、USB HOST があるか)
・チェック用アプリ(USB OTG Checker)をインスコしてチェック。

接続用ケーブル

診断用3ピンコネクタに、シリアルで繋げば良い(GND、TxD、RxD)。
シリアルポートがあるPCなら話が早いが、今時そんなもんついてないことが多いので、
USBをシリアルに変換して使う。

・USBコネクタは、どの形でもOK。
・シリアル変換は、FTDIのチップ使うのが手っ取り早い。
・3ピンカプラは、タイコエレクトロニクス社(Tyco Electorinics)の17220-1。

今回は、GPD Pocket を使いたかったし、いずれはAndroid機も試してみたかったので、
USB-C/USB micro-B ケーブル ~ シリアル変換 ~ Tyco17220-1
という構成を目指す。

買ったもの

・USB-C~micro-B ケーブル。
  適当に。こんなのとか。https://www.amazon.co.jp/dp/B071J2VSBL/

・超小型USBシリアル変換モジュール http://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-08461/
  安心の秋月電子。画像の下側のやつ。

USB-C 変換ドングルとのサイズ比較


・Tyco17220-1 タイコーエレクトロニクス 172201-1 カプラ
  あと、端子も買っとく。 タイコーエレクトロニクス 端子 10個 170280-1

工作

削る。

超小型USBシリアル変換モジュール を、3ピンカプラの上部のくぼみに収まるように削る。

3ピンカプラを、超小型USBシリアル変換モジュールの、USB micro-B がはまるように削る。

結線する

あぁぁぁ、写真取るの忘れた。
端子を、超小型USBシリアル変換モジュール のGND、TxD、RxD に細めの線でつなぐ。もちろんはんだ付けだ。
ちなみに線が太いと、ピン挿入・基盤挿入時に、苦労するか事故る。

それが済んだら、カプラにピンを挿入。

1がGND、2がRxD、3がTxD。基板側からは裏返しになるので注意。

基盤を押し込む

こんな感じで。

仕上げは

接着剤なりモールドなりで基盤を固めておしまい。

だが、固める前に、FT_Prog でのチェックと、実際にECUに繋いで、データが取得できるかを確認しておいたほうが良いかも。

使ってみる

こんな感じで動作。
フォルトも消せます。

ken-dan

この記事への、8 件のコメント

  1. ケロヨン さんからのコメント:

    初めまして。96年式1.3i 35周年記念MTを亡き父から譲り受け乗っております。
    製造後20年も過ぎると、購入先であった正規ディーラーさえ修理の対応に困ってるようで、
    (ベテランスタッフの退職等のため)故障しないように祈るような気持ちで維持してます。
    先日から、謎のアイドリング上昇のままで悩み、一応バキューム4本を新品交換してみましたが、
    改善できず、ネット上の故障事例やその対処法を求めて、御ホームページに辿り着きました。

    そこで、「眼からウロコ」のまさかの診断機器作制法!
    このような診断を正規のディーラーでも受けておりません!
    電気関連は全くの無知ですが、ハンダ付け作業の経験はあります。
    そんな素人ですが、ご指示頂いてる部品をネットで調達して、PCにプログラムをダウンロードすることができますでしょうか?

    特に、素人が注意すべきことがあれば、ご教示くだされば有りがたいと存じます。
    何卒、よろしくお願い申し上げます。

  2. kendan さんからのコメント:

    ケロヨンさん、はじめまして。
    結論から申しますと、
    「今後のためにも」、近所のミニショップを探して、そこに相談すべきです。

    アイドリングの問題はなかなか手強くて、
    バキューム周りだけでなく、ECUのバキュームセンサの目詰まりや、
    アイドリング調整ようのステッパモーターの故障、ロッドのギヤ割れなどなど
    原因が多岐にわたります。

    日常のチェックや調整ならば、この記事のようなレベルのもので大丈夫ですが、
    ここはやはり、ひと通りチェックしてもらうべきかと思います。

    御存知の通り、クラシックミニは、既にメーカーそのものがなくなってしまっています。
    当時の正規ディーラーは、診断機器だけでなく、点検や修理の技術、
    部品調達のルートも失われてしまっています。

    クラシックミニ専門店を謳っている店には、そういったモノが残っておりますので、
    亡き父君の残されたものを、長く乗られるつもりなら、
    ぜひ一通り点検をしていただいたほうが良いかと思います。

    なお、車のショップ全体に言えることですが、
    腕の善し悪しや、店主との相性は必ずありますので、
    何店か回ってみるのも良いかもしれません。

    なお、どうしても自分でOBDをお作りになって、
    とりあえずフォルトだけでも消して、様子をうかがいたいなら・・・・

    ・コネクタや基盤などの主要部品は、記事前半のリンク先で売ってます。
    ・ソフトウェアは、Android版がおすすめです。
     PC版は調整できることが少ないです。
     OTGが使えないとダメなので、そのへんは記事をご参考に。
    ・Android版を使うなら、ケーブルはmicro-B~micro-Bで。

    もう少し細やかにアドバイス差し上げられればよいのですが、
    ここしばらくスマホしか使えない状態でして、申し訳ありません。

  3. ケロヨン さんからのコメント:

    kendan さん、こんばんは。

    早速のお返事に感謝申し上げます!
    お言葉通り、購入先である正規ディーラーには診断機器など無く、
    (見たことも診断のシの字も聴いたことが有りません。)
    つい最近も、「部品手配できないんです。」と言われてしまいました。

    やはり、ここはミニの専門店に相談してみることにしてみます。
    また、ご教示通りに部材の調達も進めてみます。

    丁寧にご説明頂き、本当にありがとうございます!
    ゆっくり、やってみます!

  4. ケロヨン さんからのコメント:

    kendan さん、こんばんは。

    先日は、初めての訪問にもかかわらず、御教示頂きありがとうございました。

    通信ケーブルを入手しパソコン用に、kendan さんからのご案内のソフトを入手致しました。

    でもって、お写真と同じ「4連メーター」の画面はパソコンに現れるのですが、エンジン回しても

    反応なしです・・・。

    「4連メーター」画面左上の「file」「option」への何か入力、またはその他の操作が必要でしょうか?

    よろしく、ご教授賜りたくお願い申しあげます。

  5. kendan さんからのコメント:

    ケロヨンさん
    以下の順でチェックしていってください。

    1.PCと超小型USBシリアル変換モジュールをケーブルで繋ぐと、
      モジュール上の青色LEDが光りますか?
      光る場合は次へ。
      光らない場合は、ケーブルの異常か、結線に誤りがあるか、ケーブルに異常があり。

    2.PCのコントロールパネルから、デバイスマネージャーを起動してください。
      表示されたデバイス情報の中から、「ポート(COMとLPT)」を開いてください。
      そのなかに、「USB Serial Port(COM*)」(*は数字でPCによって違うが、大抵は3)
      が表示されているかどうかを確認し、表示されていたら、COM*を記録しておく。
      表示されている場合は、ケーブルを抜くと、その表示が消えることを確認し、次へ。
      表示されていない場合は、結線に誤りがあるか、
      超小型USBシリアル変換モジュールが破損してる可能性があります。
      
    3.http://www.ftdichip.com/Support/Utilities/FT_Prog_v3.6.88.402%20Installer.exe
      をダウンロードし、インストールしてください。
      インストールが終わったら、ケーブルを再度USBに接続し、
      インストールしたプログラムを起動してください。
      F5キーを押すと、ズラズラと情報が表示されるはずですので、
      右側の枠の、Vender ID が 0x0403、Product ID が 0x6015 であることを確認。
      そのとおりであったら、次へ。

    4.4連メーターのプログラムを起動し、メニューの「Option」から「Setting」を開き、
      「Serial Device Name」を、先程記録した「COM*」に変更。

    5.カプラをECUにつなぎ、4連メーターの「Connect」をクリック。

    これでデータを拾えるようになるはずです・・・

    ********** 以下重要 **********
    ちなみに、最下段「clear fault code」で、フォルトは消せます。
    が、ミニショップを見つけて点検してもらうのなら、「自分で消さない」ほうが良いです。
    貴重な「不具合の痕跡」を消してしまうことにもなるので・・・

      

  6. ケロヨン さんからのコメント:

    kendan さん、こんばんは。

    先ずは、何より御礼申し上げます!

    御教示頂いた通りに作業を進め、「4連メーター」が無事作動致しました!

    また、これも同じく、現時点フォルトは消さずにそのままに致しております。(coolant temp sensorのみでした。)

    ここで、御報告がございます。

    ①USB Serial Port は「COM5」でした。
    ②Ftdichip からDLした Vender ID は 0x0403でした。(ご指示通りの表示)
     Product IDは 0x6001でした。 (6015でなかったんですが、他にすべなく続行致しました)
    ③結果「4連メーター」無事作動!

    本当にありがとうございます。

    ちなみに、アンドロイド版はスマホ仕様が前提と聞き及んでおりますが。
    なので、ネットに繋がった状態(オンライン)でないと作動しないと考えたら良いのでしょうか?

    また、お時間あるときに御教示下さいませ。

    本当に、ありがとうございます。

  7. kendan さんからのコメント:

    ケロヨンさん
    動作しましたか、良かったよかった

    ・COMの番号は、他のデバイスとの関係で違いが出るので、気にせず大丈夫です。
    ・Product ID は、使用チップのバージョンが違ったようですね。
     コレも動作には問題ないので気にせずどうぞ。
     ただ、FTDIのチップには偽造品があるので、
     Vender IDだけは同じでないと、後にいろいろ支障が出るのです・・・
    ・アンドロイド版は、アプリがインストール済みなら、
     オンラインである必要はありません。

    今後も、ミニのある生活をお楽しみください

  8. ケロヨン さんからのコメント:

    kendan さん、こんばんは。

    お世話になります。

    おかげさまで、接続が出来ました。見ず知らずの私に御丁寧に解説頂きありがとうございます。

    ゆっくり、長く父から受け継いだミニを乗って参りたいと思います。

    今後も、よろしくお願い致します。

    本当に、ありがとうございます!

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